8月が苦手

個人的には8月が苦手。

暑さがとか恋愛ドキドキがではなく、色々と考えさせられる月だから苦しくなる。

 

何がというと、戦争関連。

もちろん、先の大戦は数年続いたのだから8月だけに集中すべきではないのだけど、どうしても8月になると苦しく悲しくなるのだ。

原爆投下、ポツダム宣言受諾、玉音放送。それで全てが終わった訳ではないし、その後のシベリア抑留等々あるけれど、区切りとお盆というこの8月という時期は慰霊の月だという気持ちが強い。

 

わたしの出身地では特に戦争についての教育は行われていなかったから、学校で何かを考えさせられるということはなかったし、別に家庭でそんな話をしたこともない。

家庭で話してない、としたけど、祖父が話していたことはあった。なのにわたしは興味を持てていなかったので断片的にしか覚えていない。本当に馬鹿な人間だと思う。凄く後悔している。もう聞けないのに。泣きたくなる。
二十歳を超えたときに聞こうかとしたけれど、しっかり向き合うのはやっぱり怖くて聞けなかった自分を殴ってやりたい。

 

ということで、わたしの戦争に関する知識はテレビと本が主である。

今から二十年前は、夏休みのこの時期になると戦争関連のアニメが放映されていた。野坂昭如原作のとか色々と覚えているのがある。生々しいものではなくて、ソフトなものばかりだった気がする。そういうものしか見ていなかっただけかもしれないけど。

祈念式典はどの局でも中継していたし、その前後に特集が組まれていたのもあった。夜も歴史番組みたいなのやってたりで、触れる機会は今より断然多かった。

中高生になると映像の世紀や映画、NHKを始めとした特集番組を見たし、今も見られるときは見るようにしている。

 

あとは本。正直、しっかりした本を読むことはしていない。教科書と便覧、資料集、小説が主。写真は見られるけど、絵が添えられているものは苦手なので避けている。絵はくる。受け入れきれない。すみません。

 

先の戦争については知りたかったというよりは知らなければならないという感覚が自分の中にあって、調べられることは調べるようにしてきた。

 季節に縛られるものではないし、今はふと思ったらネットで調べることもできる。

 

でも、こんなに頭の中に戦没者の方が浮かんで風景が浮かんでとなるのは8月だけ。

8月はものすごく苦しくなる。申し訳ない気持ちになる。

この気持ちは誰かに話したことはない。話してもどうにもならないという気がするし、夏を楽しめない変な子として見られるだろうし。まぁ後者はどうでもいいけどさ。

 

出来たら話したいのよ、他人の考えも聞きたいし。でもこれを誰かに話すのってものすごく難しい。戦争観や平和観、歴史観、宗教観等々。結構踏み込むし、話すなら半端に終わらせられない。議論したいわけじゃないのでそこを説明するのも難しい。

なので、いつまで経っても一人でもやもやウジウジと悲しい月として過ごしている。苦手。